活用事例集
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天然素材による接触冷感生地の評価と開発・販売
播州織の特色である糸染め加工工程で、天然綿繊維に効果が長持ちする接触冷感機能を付与。かつ放熱性能に優れた薄地の生地の開発・製造を実現しました。
接触冷感の製品評価技術であるQ-maxを当繊維技術支援センターにおいて高精度で計測・分析評価した結果を基に、販売戦略を展開し、生協やSAP(製造小売業)への販路開拓に成功しました。
販売したブラウス
天然繊維の機能加工の問題点
市場に出回る接触冷感商品の多くは、ポリエステルなどの合成繊維や混紡繊維です。一部の天然繊維には仕上げ加工時に機能を生地表面に付与していますが、洗濯等による機能剤の脱落や、樹脂が機能剤を覆いその機能低下を引き起こすなどの阻害要素があり、効果の維持が限定的です。
そこで、これを凌駕する天然綿素材の機能性生地をバイヤーが求めてきました。この要求に対して、独自の糸加工機能性付与方法と織り方の組合せによって、”天然素材による接触冷感生地”を生み出しました。
この機能を正確に測定してデータ化し、加工条件や織物規格との関係を分析評価することで製品開発の支援を行いました。
糸染め工程での機能加工
従来の生地への後加工では、連続工程の中で短時間に処理されます。これを染色工程で処理することで、糸が水中で膨潤することを活用し深部にまで機能性薬剤を浸透させる方法により持続効果の長い機能性加工を実現しています。
接触冷感の評価については、信頼性あるQ-maxの評価技術を確立し、安定したデータの提供と分析を行いました。このデータの信頼性が販路開拓の大きな力となりました。
接触冷感と放熱機能生地の販売
信頼性の高いデータを武器に、生協パルシステムやSAPへの販売が順調に推移しています。糸染め専業からの第二創業による播州織への生産数量の回復を目指した企業戦略の実現への第一歩が軌道に乗りました。
生地が使用された製品が掲載された生協のカタログ
開発年度 | 平成23年度 |
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事業、研究名 | 製品評価技術(共同研究) 平成23年度 新分野進出等支援事業 |
お問合せ先 | ■多可染工株式会社 多可郡多可町中区中村町446-2 Tel.0795-32-0088 Fax.0795-32-3011 http://www.taka-banshuori.jp |
■兵庫県立工業技術センター 繊維工業技術支援センター 古谷 稔 |