活用事例集
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「丹波黒大豆」を用いた焼酎の開発
丹波の特産品である黒豆「丹波黒大豆」は、全国的に有名な地域ブランド品となっています。西山酒造場(丹波市)では、「丹波黒大豆」の風味を生かした焼酎の開発を計画されていました。
そこで中堅技術者養成研修を利用し、原料処理条件、もろみ管理条件、蒸留条件を検討して、「丹波黒大豆」の風味を生かした焼酎が完成しました。
丹波産 「丹波黒大豆」
「丹波黒大豆」という品種名
「丹波黒大豆」というのは、丹波地方で生産される大豆の総称ではなく、品種の名称です。つまり丹波地方以外で生産されても国外で生産されても「丹波黒大豆」と呼称されます。しかし、もともとの地元である丹波産は粒の張りや風味が秀でていると言われています。
丹波を代表する蔵元である㈱西山酒造場では、これまで丹波の特産品を用いた酒類を多数開発、製品化することで、丹波の食材のすばらしさをアピールしてこられました。
「丹波黒大豆」を原料にした酒類の開発を着想した際に、はじめに思い至ったのが「他地域産の大豆とは異なる、丹波らしい風味」を再現することでした。
「丹波黒大豆」の特徴と問題点
「丹波黒大豆」の大きな特徴に、真黒な粒の色があります。黒大豆の表皮にはアントシアン系の色素が豊富に含まれており、この特徴を生かした製品は数多く開発されています。
しかし丹波産の黒大豆を印象づける特徴は、「張りがあって大きな豆」、「コクのある深い味わい」です。これらの特徴は、豆に含まれる豊富な油脂によるものです。
しかし油脂類はアルコール発酵を妨げるだけでなく、酸化によって異臭を発生する可能性がある等、問題の多い成分でもあります。
開発のポイント
まず過剰な油脂類を除去することを目的に、原料処理方法を検討し、次にもろみ管理、最後に蒸留条件を検討しました。最適なカットオフ条件を策定し、「丹波黒大豆」の風味を生かした 焼酎「黒丹波」が製品化できました。
「丹波黒大豆」を用いて製造した焼酎「黒丹波」
開発年度 | 平成18年度 |
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事業、研究名 | 発酵・食品技術(技術指導) 平成18年度 中堅技術者養成研修 |
お問合せ先 | ■株式会社西山酒造場 丹波市市島町中竹田1171 Tel.0795-86-0331 Fax.0795-86-0202 http://www.kotsuzumi.co.jp |
■兵庫県立工業技術センター 環境・バイオ部 井上 守正 |