活用事例集
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3次元集積型DNA解析アレイチップ
兵庫県立大学 高度産業科学技術研究所が保有する放射光による加工技術とナノインプリントと呼ばれる超微細複製技術を組み合わせた新しい技術により、個々人の個性にかなったテーラーメード医療用の高速DNA解析アレイチップを産学官共同で開発しました。
DNA(Deoxyribonucleic acid:デオキシリボ核酸)~高分子生体物質で地球上のほぼ全ての生物の遺伝情報を担う物質
試作した集積型DNAアレイチップ
DNA解析チップの課題
ライフサイエンス分野では、分析チップ技術は急成長を続けており、その用途も医療品開発、食品検査、臨床診断、科学捜査から環境分析まで多岐に渡っています。癌、生活習慣病においては、遺伝子やタンパク質の構造・機能を解明することで効率的に医療品(ゲノム創薬)を開発でき、これら遺伝情報を基にしてテーラーメード医療を行うことも可能です。しかし、従来の分析チップは、分析面積が小さい、集積化が困難、量産コストが高い、解析に長時間が必要、試薬が非常に高価等の問題があります。このため、現状では試験研究用での利用が主で、医療・臨床診断には殆ど使われておりません。
そこで、大幅な解析スピードの向上とコストの低減を目標に、兵庫県立大学が保有する放射光による加工技術とナノインプリント(超微細複製)を組み合わせた新しい技術により、使い捨て型の集積DNA解析アレイチップの開発に取り組みました。
遺伝子診断の流れ
開発した3次元集積型DNA解析アレイチップ
開発した集積型DNA解析アレイチップに予め抽出したDNAを導入し、遺伝子増幅反応(PCR)でDNAを増幅した後、ゲル電気泳動にかけてDNAを分離し光学検出によりDNAの解析を行います。
このチップでは、3次元構造とすることで分析流路とは別に温度調整流路を設け、PCRと解析の2つの操作をワンチップ上で連続して行えます。また、このチップ上には96レーンの電気泳動用流路が作成されており、並列でDNAを解析することで1検体当りの解析スピードの向上および低コスト化を行っております。
DNAアレイチップ中の電気泳動用流路
開発年度 | 平成17、18年度 |
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事業、研究名 | 材料技術(共同研究) 平成17、18年度 産業技術実用化開発助成事業 |
お問合せ先 | ■フジプレアム株式会社 研究開発部 池田 智宏 姫路市飾西38-1 Tel.079-266-6161 Fax.079-266-6738 http://www.fujipream.co.jp |
■兵庫県立大学 高度産業科学技術研究所 光応用・先端技術大講座 内海 裕一 赤穂郡上郡町光都3-1-2 Tel.0791-58-0249 Fax.0791-58-0242 |
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■兵庫県立工業技術センター 材料技術部 才木 常正 |