活用事例集
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ギガサイクル疲労評価用高速回転曲げ疲労試験機
ギガサイクル疲労特性の高加速評価のために、最大300Hz(109回のギガサイクル疲労試験の場合、約39日)の負荷速度まで達成可能な高速型回転曲げ疲労試験機を開発しました。操作安全確保のために、試験片飛び防護措置、安全回路を構築しました。試験片両端とも高精度コレットチャックを採用し、試験データの信頼性を向上させました。
高速型回転曲げ疲労試験機
開発背景
従来の回転曲げ疲労試験では、金属材料試験片に50~60Hz程度の負荷速度で疲労試験を行うことが多いが、疲労破壊がおきるまでに長時間がかかるという問題があります。このため、試験片に20kHz程度の超音波振動により高速繰り返し負荷することにより、試験時間を短縮する超音波加速方式疲労試験機が開発されていますが、試験片発熱、負荷容量、コスト等の問題を伴います。そこで、ギガサイクル疲労特性加速評価のために、高速型回転曲げ疲労試験機を開発しました。
開発コンセプト
ギガサイクル疲労試験を低コスト、効率的に実施するための回転曲げ試験機の開発が本研究の主題です。開発にあたり、最初に設定した基本的なコンセプトは、以下に示します。
- 従来の5倍の負荷速度による試験時間の短縮
- 高負荷速度域においても、高い精度の保証
- 負荷速度を自由に設定可能
- シンプルな構造による低コスト化
- 容易な操作性とメンテナンス性
- 標準試験機としての普及
試験機の構成
前述の開発コンセプトを基に、片持ち式回転曲げ疲労試験方式を採用し、試験機の部品点数を最小限に抑えました。また、高剛性高回転精度を達成するために、高周波モーターを用いるメンテナンスレスの自冷式高速スピンドル(日本精密機械工作株式会社)を採用しました。回転速度は1000~20,000rpmで自由に設定可能であり、従来の5倍の高負荷速度を実現しました。試験片両端とも高速型高精度コレットチャックを採用することで、試験片の取り付け及び取り外し作業時間の短縮と高速回転時の偏心の抑制を両立させました。回転速度の計測・制御、応力繰り返し数の計測、安全回路機能を有するモニタリング・制御システムを構築しました。回転速度と応力繰り返し数を光電式回転センサーで常時検出し、破断時に重りがマイクロスイッチを遮断して試験片の破断寿命を測定します。試験機は試験片の破断後もしくは過負荷時、自動停止する機能を持っています。
試験機の構成
開発年度 | 平成23年度 |
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事業、研究名 | 生産技術(単独研究) 平成23年度 重点領域研究 |
お問合せ先 | 兵庫県立工業技術センター ものづくり開発部 廉本 寧 |