活用事例集
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摩擦攪拌スポット接合を用いたMg合金製軽量煽り板の開発
自動車(特に、トラック)からの排出ガスに含まれるCO2、NOxなどを削減するため、トラックの軽量化が緊急課題となっています。そこで、現在スチール製やアルミ製のため重くて操作しにくい「煽り板」を、軽量で燃えにくい「難燃性マグネシウム合金」を「摩擦攪拌スポット接合」という新しい加工法を適用して製作しました。
試作したトラックの煽り板
開発の背景
国が平成14年に定めた「地球温暖化対策推進大綱」では、自動車(特に、トラック)から排出される地球温暖化を促進するCO2を含む有害物質を削減する目標が決められています。この目標を遵守するため、トラックを軽量化し、CO2などの排出ガスを削減することが急務となっています。
Mg合金への摩擦攪拌スポット接合技術の開発
難燃性マグネシウム合金を種々の形状に押出加工した形材同士を嵌合しておき、嵌合部の強度を向上させる目的で、摩擦攪拌スポット接合法を適用し、軽量で大型の煽り板を製作しました。
種々の押出形材を嵌合した状態
摩擦攪拌スポット接合法の接合過程
Mg合金製品では世界最大の「煽り板」を開発
製作した煽り板は、長さ4200mm、高さ640mmで4トントラック用です。マグネシウム合金の構造物としては世界一の大きさです。難燃性マグネシウム合金製の押出形材を用いた煽り板は、同一サイズのアルミ板材の煽り板よりも、軽量でたわみが小さく、剛性も高いことがわかりました。
押出形材の嵌合部への摩擦攪拌スポット接合
世界最大の難燃性Mg合金製煽り板
開発年度 | 平成17年度 |
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事業、研究名 | ものづくり技術(共同研究) 平成17年度 兵庫県COEプログラム推進事業 |
お問合せ先 | ■株式会社ケーエステクノス 東大阪市稲田上町2-6-54 巨人ビル南館2階 Tel.06-6746-6830 Fax.06-6746-0728 http://www.kinkisharyo.co.jp |
■兵庫県立工業技術センター ものづくり開発部 有年 雅敏 |