活用事例集
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快適なメッシュタイプのナースシューズ
患者さんの身体を抱え起こす等、靴を脱ぐことの多い医療現場からの「足の臭い・蒸れ」の改善を望む声に応えるため、従来の靴タイプナースシューズを改良したメッシュタイプのナースシューズを開発しました。
メッシュタイプのナースシューズ
靴タイプナースシューズの問題点
看護師の職務は、長時間の立ち仕事のため、履きやすく疲れないナースシューズが求められています。また、安全性や動きやすさの面から、これまで多く使用されてきたサンダルタイプから靴タイプに変わってきています。そのため、患者の身体を抱き起こしたり、看護のためにベッドに上がったりする際には、靴を脱ぐ必要があり、「靴内部の蒸れと足の臭い」は切実な問題です。
そこで、これらの問題をできる限り解消するため、素材と機能等について技術支援を行い、メッシュタイプ型ナースシューズの開発支援を行いました。
現場の看護師の声
メッシュの効果などを調べるため、現場の看護師に試作品を着用していただき、アンケートの協力をお願いしました。
その結果、普段履いている靴タイプナースシューズと比べて、「履きやすく、疲れにくい。」、「軽く、歩いても音がしない。」、「メッシュがあるため、蒸れが少ない。」等の意見をいただきました。
メッシュ部分(拡大)
メッシュタイプナースシューズの開発
蒸れの改善効果を調べるため、ろ紙を靴下と中底の間に敷き、シューズ内部の吸湿量を測定しました。左右にそれぞれ靴タイプ、メッシュタイプを着用し比較したところ、従来の靴タイプに比べてメッシュタイプの吸湿量が約20%少ない傾向が認められました。そのため、最適な甲素材の選択とメッシュ部を設けることで、蒸れ性の改善に一定の効果があることが分かりました。
このナースシューズは兵庫県下の公立病院をはじめ、看護専門学校等にも採用されました。
開発年度 | 平成18年度 |
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事業、研究名 | 材料技術(技術指導) |
お問合せ先 | ■被災地労働者企業組合 神戸市長田区若松町8丁目1-30 巨人ビル南館2階 Tel.078-646-5112 Fax.078-646-5113 |
■兵庫県立工業技術センター 材料技術部 鷲家 洋彦 |