活用事例集
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新接合法を用いた軽量真空容器
背景、目的
現在、ステンレス鋼によって製作されている特殊用途向けの真空容器を軽量化することが要求されています。このため、部材をステンレス鋼から軽量金属材料のアルミニウム合金あるいはマグネシウム合金に変更することにしました。しかし、アルミニウム合金、マグネシウム合金は、難接合材であるため、通常の溶融接合は難しいと言われています。しかも、真空容器は板材を曲げたパイプ形状であるため、円筒部および蓋部と円筒部の両端を接合するには複雑な継手形状が必要となります。そこで、アルミニウム合金、マグネシウム合金製の真空容器を開発するにあたり、溶かさずに接合する摩擦攪拌接合を適用しました。
成果、製品化状況
直径が約250mmの真空容器(右側がマグネシム合金、左側がアルミニウム合金)です。真空容器は、製作方法に示すように円筒部および蓋部と円筒部の両端を摩擦攪拌接合によって組み合わせて製作しました。一部はYAGレーザ溶接を併用しました。真空容器の開発によって得られた三次元形状の摩擦撹拌接合技術は、半導体や液晶製造装置関連の真空容器の製作に応用していく予定です。
摩擦攪拌接合によって製作した真空容器
(右:マグネシウム合金、左:アルミニウム合金)
真空容器の製作方法
開発年度 | 平成16年度 |
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事業、研究名 | 第二創業・新分野進出支援事業 |
お問合せ先 | さくらい工業株式会社 |
兵庫県立工業技術センター 有年 雅敏 |