活用事例集
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先染織物の小ロット化に対応した合理化システム
開発の背景、目的
中国や東南アジアの製品との競合に対応するためには、小ロット短納期に対応した先染織物の生産が要求されています。しかし、先染織物の生産工程は煩雑で、大きいロットも小さいロットも同じ工程を経る必要があり、小ロット短納期に対応しきれていないのが現状です。
このような状況の中で、当所では、㈱片山商店との共同研究で取り組んできたアレンジワインダーを使った先染織物の小ロット化に対応した合理化システムを開発しました。
アレンジワインダーの開発は、当初、変わった織物を創ることを目的にスタートしましたが、開発が進む中で、糸の長さを測る機能が飛躍的に向上した結果、このシステムの構築に着目しました。
開発の結果、製品化情報
従来、色や柄ごとに複数のビームを作成していたものを、1本作るだけですむ画期的なシステムです。すなわち、複数の異なる色や柄の織物を1本のビームを作ることで、一度に織り上げることが可能になり、煩雑な工程を合理化できます。
- システムの構築に至るまでには、糸の先頭を揃える装置の開発や、糸のロス率の計算、運転用データの作成方法等について検討を重ねてきました。その結果、柄が変わる部分の量を減らす(写真2)ことが出来ました。
- ここに紹介する装置(写真1)がアレンジワインダーです。この装置で糸を正確に測長し、糸を繋ぐことで、本システムが誕生しました。
- 平成14年度にアレンジワインダーを試作・開発し、先染織物の小ロット化に対応した合理化システムの構築を行いました。平成14年、15年のジャパンクリエーション、16年のヤーンフェア等にこの装置を出展しました。
- 現在では、産地の企業グループがこのシステムを導入しています。
(写真1)アレンジワインダー
(写真2)柄が変わる部分
開発年度 | 平成14年度 |
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事業、研究名 | 企業との共同研究 |
お問合せ先 | 共同研究企業:㈱片山商店 |
兵庫県立工業技術センター 古谷 稔、藤田 浩行、小紫 和彦 |